第2回ワークショップを開催しました

第2回ワークショップ 『柿渋を楽しく使う!』のご報告


 晩秋の澄み切った快晴の日に2回目のワークショップ『柿渋を使う』を18名の方にご参加いただき実施しました。会場は一般市民が参加しやすく馴染みが深いと思われる薬膳レストラン「あわさい」(木津川市兜台6−6−1)の一部をお借りしました。

このワークショップは、平成27年度京都府地域力再生プロジェクト支援事業交付金によって支援を受けて、市民の幅広い交流および町の活性化、暮らしやすい魅力的な地域作りを目指した活動の一環として行われました。

 今回のワークショップは、地域住民の皆様に古典的な柿渋の利用・応用に関する伝統的な技術や文化をご理解いただき、その柿渋が昭和の中期までの日本人の生活と伝統工芸を支えていた特徴的な、かつ重要な天然物質であることを体験を通して学んでいただくことを目的としました。ワークショップが開催された山城地域はかって日本三大柿渋生産地域であり、柿渋の売買を通じて大都市との交流も盛んでした。

最初に、本会の代表の挨拶から始まり、最初にワークショップの意義や目的、研究会の内容と活動、本日のスケジュールについて説明がありました。
そして、柿渋の資料の配布と内容(柿渋とは何か、製造法、昔の製造用具、各種の用途)の解説が行なわれました。

                                           柿渋・カキタンニン研究会 松尾
代表 

次に、特別講師である三桝嘉七商店の三桝嘉嗣社長により柿渋を用いた清酒のおり下げ実習を行いました。(柿渋はたんぱく質と強く結合して凝集を起こします。)

        三桝嘉七商店 三桝嘉嗣社長

清酒の入った瓶に柿渋を添加して白濁が生じて、徐々に濁りが成長して凝集する様を実際に観察していただきました。


続いて、三桝武男会長による柿渋染めを行った布を鉄媒染することにより布がグレーもしくは青黒色に変化することを体験していただきました。(柿渋と鉄が結合すると黒く発色します。)



各参加者は用意した布を泥染の要領で布を鉄溶液に浸漬すると徐々に青黒っぽく着色する様子を観察し、染色後ロープにかけて風乾していただきました。
真っ青な空を背景に18枚の染色した布がたなびく様は非常に優雅で情緒的でした。染色した布は記念に持ち帰っていただきました。


布の乾燥中に、ワークショップその1で柿渋に浸漬・乾燥して作成しておいた金魚すくいのポイを用意して、全員に金魚すくいをしていただき、柿渋の防水、強度の向上効果があることを実感いただきました。(柿渋を和紙に塗布して乾燥させると強固な皮膜ができ、防水性および強度が高まります。)参加者の皆様は童心にかえって楽しんでおられました。


 さらに、部屋に戻っていただいて、特別講師である山中秀書先生(奈良市法蓮町在住)により柿渋と墨を使った、様々な楽しい作品を紹介いただきました。全員大変興味深く鑑賞していただいたようでした。


     特別講師  山中秀書先生

最後に、松尾によりシックハウス症の原因物質の1つである、ホルムアルデハイドが柿渋染めした布に吸収されることを化学実験でご紹介しました。


ワークショップ終了後には、質疑応答の時間を設けて、参加者と相互に意見交換をしました。伝統的な柿渋製品や文化の保存・継承が重要なこと、柿渋製品が比較的高価な理由、原料柿の渋み成分の多い少ない、スプレー缶のようなより使いやすい柿渋製品の開発などについての質疑応答が活発に行われ、有意義なワークショップとなったと思われます。
 

会場の部屋の回りには、柿渋を利用して作られた実用的な製品の展示も行い、柿渋の幅広い特性と利用を理解していただきました。




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第2回柿渋・カキタンニン研究会 ワークショップ
  柿渋を楽しく使う!

清酒のおり下げ・布の染色・防水効果などの体験を通じて柿渋の魅力を学びます
■日  時: 平成27年12月7日(月) 12:30~15:30頃まで
■会  場: 薬膳レストラン 「あわさい」 地図
  京都府木津川市兜台6-6-4
    電話:0774-73-1175
    最寄り駅 近鉄京都線高の原駅 (徒歩15分)
■タイム・スケジュール
12:30 柿渋・カキタンニン研究会会長挨拶
12:35 体験学習の概要の説明、柿渋の利用に関する資料の配布・説明
13:00 清酒のおり下げ体験(柿渋はたんぱく質と強く結合して凝集する)
      〜お持ち帰りができます。
13:30 柿渋染めの布の準備と鉄媒染による色の変化を体験
       (柿渋と鉄が結合すると黒く発色する)
      〜お持ち帰りができます。
      柿渋でお習字をする。(特別講師:山中秀書氏、奈良市法蓮町在住)
14:45 柿渋染めをした金魚すくいのポイを使って普通のポイとの防水性比較
      (柿渋を塗布して乾燥させると強固な皮膜ができ、防水性が高まる)
15:10 その他(シックハウス症の原因物質の1つである、ホルムアルデハイ
      ドの吸収実験のデモ)
15:20 質疑応答、次回のワークショップの説明などの後、終了予定

以下からチラシをダウンロードいただけます
  151207ワークショップ2.pdf